注意欠如多動性障害の治療

注意欠如多動性障害とは
注意欠如多動性障害(ADHD)は、多動性・ 衝動性と注意力の障害を特徴とする行動の障害です。これは米国精神医学会の「精神疾患の診断・統計マニュアル第4版(DSM‐IV)」において採用された障害名で、WHO(世界保健機関)の「国際疾病分類第10版(ICD‐10)」では多動性障害という名称が用いられています。不注意、多動性、衝動性が注意欠如多動性障害の三つの特徴です。

注意欠如多動性障害の治療
ADHDはあなたの特性とも捉えることができますが、その特性のためにご自分や周りの人が困難を感じている場合には、その特性と周囲の環境とのバランスを改善するために治療を行います。治療は、環境調整などの心理社会的治療からはじめます。

ADHDの子供がいる家庭では、子供の状態に親が振り回されるので、親もイライラしてさらに子供の状態が悪くなる、という悪循環がよく起こります。

心理社会的治療の効果や、周囲との状況から判断し、必要であれば薬による治療を組み合わせていきます。主にアトモキセチンとメチルフェニデートというお薬が使われます。どちらも脳内の神経伝達物質であるノルアドレナリンやドパミンの不足を改善する働きがあります。

治療の継続によって、日々の生活の中で改善している点を感じることが増えていくでしょう。それはあなたの努力による結果です。ご自分の変化を自覚し、自信につなげてください。

職場や学校、家庭で困っていた状態が好転し、それが十分な期間維持できたら、今後の治療の必要性を再検討します。薬の中断はタイミングも重要ですので、あせらずに十分な期間をとり、服用を中止するときは、必ず医師と相談して決めましょう。

しばらく様子を見て、ご自身で生活を組み立てる自信がつき、周囲と折り合いをつけることができるようになれば、治療は終了となります。環境や状況の著しい変化などにより症状コントロールが困難になるような場合は、再び治療が必要になることもあります。必要なときに必要な支援を受けられることが大切です。